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スミア(中傷・悪口)キャンペーン

更新日:6月19日



自己愛性パーソナリティ障害 (NPD) の人が用いる手法に『スミアキャンペーン (Smear Campaign) 』があります。


英語で “smear” とは、中傷、非難、悪口などの意味。つまりスミアキャンペーンとは、悪口や中傷を広めることです。NPDの人はターゲットとの関係が終わった時やターゲットに不満がある時、ターゲットを貶めるために嘘や誇張した話を言いふらして、悪い評判をわざと流すことがあります。これがスミアキャンペーンです。


ターゲットがNPDとの関係に悩み誰かに相談したいと思った時、すでに周囲に中傷を吹き込まれていて相談できない状態になります。またNPDの人が自分を正当化し、まるで自分こそ被害者のように振る舞い嘘のストーリーを流すことで、周囲の人がターゲットの言い分を信じなくなってしまいます。


NPDの人から離れた後にもターゲットに対する支配を示すためや、後にフーバリングしやすくするために行われます。


悪口を周囲に言いふらすことでターゲットは人間関係から孤立してしまいます。すると別れた後もNPDの人に戻ってしまったり、都合の良いときに利用したりしやすくなります。周囲に頼れる人が居なくなるため、NPDの人に対しての依存度が高まってしまうのです。


スミアキャンペーンは恋人関係だけに用いられるわけではありません。職場で上司や同僚がスミアキャンペーンを行うと、ターゲットは仕事上不利な立場に追いやられてしまいます。よってターゲットを出し抜いて仕事の成功を成そうとして行われることもあります。


スミアキャンペーンをされてしまったら、まず大切なのは挑発に乗らないことです。まともに反応して立ち向かえば、その反応こそNPDの人が望んでいたものなので、これ幸いとますますターゲットを傷つけようとします。事実と違う事を風評された場合否定すべき事は必要に応じてしなければなりませんが、それ以外は距離をおき必要以上に反応しないことが大切です。


周囲の人の誤解を解こうと説得して回るのも、注意が必要です。そもそもNPDの人の流すターゲットへの中傷を信じてしまっている彼らに、これは誤解だと説いても信じてもらえるどころか逆効果な場合もあります。まるでターゲットが嘘をついているかのように見られてしまうこともあります。話すとしても誰にどのように話すか慎重に選択してください。


そしてあなたはあなたのままでいてください。何も悪いことはしていない。嘘や中傷を流している向こうが悪いのです。堂々としていてください。あなたが真の姿を周囲に見せ続けていれば、NPDの人が言っていたことは嘘だったとわかる人にはわかる時が来ます。


NPDの人やその取り巻きの人たちとも距離をおき、必要最低限のコミュニケーションにとどめましょう。そんな人たちに気に入られる必要はないのです。


そして、あなたが本当に信頼する人とつながってください。悪口や中傷は非常に辛いものです。挑発にのってはいけない、自分は自分でいようとわかっていても、心がえぐられるように傷ついてしまうかもしれません。あなたを本当に信頼し理解してくれる真の友人や家族とつながり、サポートを受けてください。NPDの人とその周囲の人に巻き込まることのない、別のコミュニティで信頼できる人とつながるのがベストです。


必要であれば専門家にアクセスすることもおすすめします。自分だけの力で乗り越えるのが難しかったり、傷ついて精神状態や日常の生活に支障がでる場合は、カウンセラーや医師などあなたを助けてくれる医療者につながることを躊躇しないでください。



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References:


Shahada Arabi, "Power-Surviving&Thriving After Narcissistic Abuse" 2017, Thoughts Catalog Books.


Kaytee Gills “Narcissistic Smear Campaign: What It Is, Tactics, & How to Deal With It” 2023, Choosing Psychology.



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