私の精神疾患3⃣再び療養、苦しい日々そして回復
- Aira-Life-Coaching
- 2024年8月20日
- 読了時間: 6分
更新日:2月23日

私の精神疾患②治療と寛解、再発から続く
うつ病が再発して、療養に入った私は、いつもうつ伏せで寝るようになりました。
起き上がる気力はない。だから一日中ベッドにいるのですが、不安感がひどくて、仰向けになれないのです。胸のあたりが不安で破裂しそうになる。それを抑えるためには、うつ伏せで自分の胸に全体重をかけるしかありませんでした。
来る日も来る日も、ただただうつ伏せで胸を押さえつけて、爆発しそうな心を文字通り押さえつけて耐える日々。
限界が近づいていました。
どうして再発してしまったのか、なぜ良くならないのか、いつまでこんなに苦しいのか。
医者にも通って薬も飲んで、カウンセリングも定期的に受けて、日本にいる夫と毎日スカイプで話して支えてもらい、友人たちは私の子供の面倒を見てくれたり、ごはんを作って持ってきてくれたりして助けてくれる。出来ることは全部してる。周りにもたくさん支えてもらってる。
それなのに、どうして、どうしてちっとも良くならないのだろう。
私は救いを求めて、スマホで何かヒントはないかとネットを探し回りました。
そこで心に触れたのは、スピリチュアルな世界でした。救いを得た気がした私は関連する記事を読みあさり、瞑想やヒーリング等にどんどんのめりこんでいきました。
確かにそこには救いがあり、色々な関連書籍、音楽や音源、ヒーリングセッションなどたくさん購入しました。
その結果、私は一日中瞑想やヒーリングの音源を聞きながら、まだ破裂しそうな感覚が収まらない胸を押さえつけるために、うつ伏せで、目を閉じて、どうにか少しでもスピリチュアルな世界とつながろうとすることに、24時間費やすようになっていました。
そのような状態で何日も何週間も過ごしました。それでもうつ病は全く良くなりません。
激しい不安感もそのままだし、あいかわらず一日中、常にうつ伏せでないと耐えられない。
音源を聞いている時だけはほんの少し救われるけれど、そのために24時間その世界にいるというのは、どう考えても違う。
うつ病から回復したいなら、何か他の方法を探さなきゃ、と思い始めました。
誤解しないでほしいのですが、私は決してスピリチュアルな事柄を否定しているわけではありません。今でもういう書籍を読むのは好きだし、中でも瞑想を学んだのは今でも人生の宝だと思っています(後に知る事になるのですが、瞑想は精神疾患の治療に有効だという医学的データが数多くあり、多くの治療機関で取り入れられています)。
ただこの時の私は、そういう事柄と健康的な関わりをもつ状態になかったということ。
24時間うつぶせで日常生活を放棄してその世界にいようとする、というのは健康的なスピリチュアルとの関わりとは言えません。
それに気が付いた私は、絶望感を感じながら、何か他の回復のヒントはないかと、またネットを探し回りました。
相変わらず、うつ伏せで。
苦しい旅はまだまだこの先長く続くことになりますが、今振り返ると、この頃が再発してから一番つらかったと思います。
それから3年間は、良くなったり悪くなったり、仕事に復帰できたと思ったらまた悪くなったり、非常に不安定でした。
驚いたのは、永住権を無事取得して、主人がようやくカナダに引っ越し家族全員で再び暮らせるようになった後、これでもううつ病は良くなる一方だろう、と私も周囲も思っていたのに、再び劇的に悪化した事です。
今までの苦労が報われてやっと幸せに暮らせるようになったのに、なぜうつ病がこんなにも劇的に悪化するのか、当時はなぜなのかサッパリわかりませんでした。
医師とカウンセラーから、「あなたは今まで一人で子育てしていたので、息子達に苦労をかけていることを申し訳なく思い、早く回復しなくてはいけないと気を張ってきた。カナダに来て以来、自分が崩壊しないよう気を張り続けてきたが、ご主人とようやく一緒に暮らせるようになり、唯一無二の頼れる存在が側にいることで、これでやっと安心して崩壊することができるとばかり、今まで貯めていたものが吹き出しているのだ」と言われ、腑に落ちました。
これは、今まで何年も蓋をして来た様々な気持ちと恐れずに向き合わない限り快方には向かわない、と覚悟を決めました。
色々な治療を試し試行錯誤しました。正直とても辛かったです。夫に向かって、こんなに苦しいならいっそ、ころして欲しいと、何度も訴えました。夫は辛抱強く支えてくれましたが、辛かったと思います。
なんとか回復の手がかりをつかみたいと、本やネットを調べまくり、次に私が見つけたのはパーソナリティ障害の情報でした。パーソナリティ障害にはいくつか種類がありますが、中でも境界性パーソナリティ障害にひきつけられました。
自分に当てはまる項目が多いような気がしたのです。書籍を買い、むさぼるように読みました。中でも岡田尊司先生の本を読んだ時は、
「これ、わたしだ…。」
と思いました。
様々な特徴に当てはまりましたが、特に私は見捨てられ不安がひどく、人がすぐ離れていくのではという恐怖によく駆られます。
例を挙げると、その昔、日本で時々ホームパーティーを開いていたのですが、友達がたくさん来てくれて、本当に楽しい一日を過ごし、みんなが口々に私の手料理を褒めてくれて、笑顔で帰って行った直後、
「みんなは私のこときっと大嫌いなんだ」と泣き出して、夫を驚かせました。
全く根拠がないのです。ただ自己評価があまりにも低く、自分が誰かに好かれたり信頼されることに対して病的に懐疑的で、今は仲が良くてもいつか見捨てられるのでは、と常に恐怖を感じてしまう。
その不安から、わざと冷たい態度を取って相手が自分から離れるように仕向けたり、突然シャットダウンしてしまう。
過去に何度かそのような大きな過ちをおかしたことがあります。
私の生きづらさの原因はここにあるのかもしれない。
そう思い、境界性パーソナリティ障害についてますます勉強するようになり、解決の糸口を探すようになりました。
改善するために具体的にどうしていいのかはわかりませんでしたが、自分自身の特性を知識として学ぶことは、精神的な支えになります。
客観的に自分を知り分析することで、ぐちゃぐちゃにこんがらかった感情を、少しずつ少しずつ、ほぐしていけるようになっていきました。
学ぶことは、救いです。
私は、境界性だけだなく、自己愛性パーソナリティ障害をはじめ様々なパーソナリティ障害について、むさぼるように学び始め、もっと知識を深めたいと、精神疾患と依存症専門のカレッジのプログラムに入り学びました。
学び、知り、自分をかえりみて、自分と向かいあい、私はいよいよ本格的にここから、回復と寛解をして、現在にいたっています。
続きは私の精神疾患④子育てへ
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