私の精神疾患4⃣子育て
- Aira-Life-Coaching
- 2024年8月21日
- 読了時間: 3分
更新日:2月23日

うつ病がひどかった頃、子供達にちゃんとしてあげられないことに、罪悪感をもっていました。
ただでさえ、幼い頃に突然、家族も知りあいもいない、右も左もわからないカナダに連れてこられて、パパは日本だし、言葉はわからないのにいきなり現地の小学校に放り込まれ、ママはフルタイムで学生で卒業後はフルタイム勤務。パパはカナダに一年に一回来れるかどうか。そんな生活。
私がうつ病になった時、子供達には絶対に大人の代わりをさせたくない、“看病” は絶対にさせない、ヤングケアラーにはさせない、という気持ちでした。
そう思い続けてきたのは、カウンセラーに言われた言葉がきっかけでした。
日本に住む夫とスカイプで大喧嘩してしまったことがあるのですが、スカイプを終了した後、私は大声で泣き叫んでしまったのです。
それを聞きつけた長男が、私のことを抱きしめてなぐさめてくれた、という話をカウンセラーにしたら、彼女の顔付きが変わりました。
厳しい口調で、「彼はまだ12歳、子供なのよ。夫や大人の代わりをさせてはいけない、そんなのは彼にとってフェアじゃない」と言いました。
ハッとしました。
なんという勘違いをしていたのか。大人の様に物分かり良くなぐさめてくれる長男を、優しい子だと嬉しく思ってしまった。それは私の自己中心的な勘違いであって、彼は子供で、母親の私に対してそんなことをしなければならない悲劇をどうして「優しい子で嬉しい」などと思ってしまったのか。勘違いもはなはだしい。そんなことは間違っている。
適切な段階と過程を経て成長していくことと、大人になることを強いることは違う。
それからはずっと、私は子供達を大人の代わりをさせないように、という心持ちでやってきました。
それでも、やはりどんなに頑張っても、彼らにはうつ病の母を間近で見せてしまい、苦労させてしまいました。
今は二人とも成人しています。夫も日本からカナダに越してきて、家族で平和に暮らしています。
ある時、私は息子達に謝りました。幼い頃から辛い環境に置いてしまったこと。私の病気で辛い思いをさせたこと。早く成長しなければならない状況に置いてしまったこと。
息子達はこう言います。
「カナダに来たおかげで視野が広がったし、英語も話せるようになった。サッカーも日本と違って思い切りできるし、家事や身の回りのことをできるのは自分達のためになってるし、同級生達と比べて自分は大人かもしれないと感じる事はあるけど、むしろそれで良かった。そういう風に育ててくれて感謝している。僕達のために永住権を取ってくれてありがとう」と。
有難い言葉です。でも、それでも私は彼らにこう言っています。
「今はそう思ってくれていても、将来何かのきっかけで、あの時は辛かったという感情が吹き出すことがあるかもしれない。何かの問題にぶつかった時、掘り下げていったら、幼少期の辛い時期に根っこがある、ということになるかもしれない。その時は、パパにもママにも怒っていい。私達に直接怒りをぶつけてもいいし、友人やカウンセラーなどに聞いてもらっても良い。怒りを抑える必要はない。
両親に対して怒りを感じてはいけないと思わないでほしい。ママは苦労して一人で育ててくれたから、パパは自分達に送金するために一人で日本に残って働いてくれたから、感謝しなくてはならない、怒ってはならない、などと思う必要はない。子供は、親に対して怒っていいのだということを、忘れないでほしい」と。
息子達はピンと来ないようで、わかったよー、でもそんなことないから大丈夫だよー、と受け流しています。
それでも、そういう日が来ないとは限らない。
ずっと胸に置いておいてほしいと思っています。
長い私のストーリーを最後まで読んで下さりありがとうございました。
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