罪悪感を植え付ける自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の罠
- Aira-Life-Coaching
- 2024年12月28日
- 読了時間: 3分
更新日:3月1日

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は「ギルトトリップ "罪の意識を植え付けること)」を頻繁に用います。
「ギルトトリップ "Guilt Trip"」とは、ターゲットに罪悪感を抱かせるように誘導し、それを利用して搾取することです。
・ターゲットにしてあげた事を恩を着せて自分のために何かをさせる
例)今日は君の買い物に付き合って荷物を持ってあげたから僕はとても疲れた。お風呂掃除は無理かもなあ⇒ターゲットに掃除させようとする
・ターゲットの過去のミスを持ち出して暗に責め、罪滅ぼしに何かさせようとする
例)昨日はあなたが電車の時間を間違えたせいで遅刻したわよね。大切な集まりだったのに…⇒罪の意識をあおり物をねだる
・被害者になりかわり、ターゲットを加害者にする
例)浮気の証拠が見つかり話し合おうとするターゲットに「僕のことを信用していないのか?君がそんな人だと思わなかった」⇒責任転嫁、論理のすり替えにより、ターゲットを悪者にして自分の浮気の議題を避ける
・自分の罪を責めるターゲットを悪者にして、可哀そうな自分を演じて罪から逃れる
例)お金を貸してほしいと頼みターゲットが断ると「僕を本当に愛していたらお金に困っている僕を放っておくなんてできないよね」⇒ターゲットはお金を貸さなければ自分のせいで彼が困難な状況になると思わされ、お金を貸してしまう
・NPDの親が子供に対して育てた恩を着せ、親の言うことに逆らおうとする子供に罪の意識を持たせる
例)「苦労して育ててやったのにその親を見捨てるなんて」⇒子供が進みたい進路に反対し自分の思い通りの道に進ませようとする
ギルトトリップをされ続けていると、自分に自信が持てなくなり自己肯定感が下がります。また、NPDの人が次はどんなことで自分を責めるのだろう、怒らせないようにしなければ、とビクビクして過ごしたり、恩に応えなければ、喜ばせなければと自分を犠牲にして尽くすなど、心理的にも身体的にも大きなダメージを受けます。
あなたがもし、罪悪感を植え付ける自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の罠を仕掛けられていると気が付いたら、境界線を引き作戦に乗らないようにすることが大切です。
本当に自分を尊重し大切にしてくれる友人等との関わりを意識的に持ち、自分のための時間を増やして、セルフケアをしてください。
ターゲットにされていると視野が狭まりNPDの人と自分の関係を客観視できなくなりがちです。信頼できる人に相談し、客観的多角的に自分の置かれている状況を判断するようにしましょう。
このような手法はNPDのタイプによって言動への表れ方が異なります。NPDの5つのタイプについて詳しく知りたい方は、
それぞれのタイプを詳しく解説し、例をあげてその典型的な言動や対処法、そしてターゲットが受ける影響について、わかりやすく解説します。
*リアルタイム受講は終了しましたが、アーカイブ視聴お申込2025年3月22日まで受け付けております。
あなたが健やかな明るい未来へ向かいますように。
NPDサバイバー回復コーチ
堂前宏美
References:
Shahida Arabi 『POWER: Surviving and Thriving After Narcissistic Abuse』 Thought Catalog Books
Linda Hill, “Codependency Recovery Guide” 2022
Simone Marie, "Why The Guilt Trip Comes Naturally (But Can Be Problematic)" PsychCentral, 2022
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