被害者のふりをする自己愛性パーソナリティ障害(NPD)
- Aira-Life-Coaching
- 2024年10月22日
- 読了時間: 3分
更新日:3月1日

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は自分が加害者であるにもかかわらず、ターゲットに罪の意識を植え付け自分が被害者のふりをすることがあります。
NPDの人は自分の言動を振り返り反省したりすることが大変難しいです。そして、自分は特別であるという誇大性が非常に強いという特徴があります。
こうした理由で、自分が加害している場合も自らの行いを正しく省みることができず、本来の被害者であるターゲットに罪をなすりつけて自分は被害者意識が強くなってしまうのです。
自分が特別であるという特権意識から、自分の言動はすべて素晴らしいものであり、周囲の人に有益だと信じています。ですので、思ったように認められなかったり賞賛を得られないと、それを他者の理解が足りないからだと解釈し、自分はこんなにしてやっているのに感謝されない、という被害者意識が生まれます。
また、NPDの人は幼少期のトラウマや養育者との関係が原因で、健全な自己愛を育てることができていません。その尊大で傲慢な態度とは裏腹に、心の奥底では低い自己肯定感、もろい自己を抱えており、それを誇大性を持つことによりおぎなっています。
ですので、その誇大性を覆されることは恐怖に近く、自分の本来の姿をむき出しにされそうになると、激昂して自分を守ろうとする防御メカニズムが発動します。自分の仮面をはがそうとする他者を悪者にして、自分は被害者となるのです。
自分が職場で一番優秀だと信じているのに、同僚が先に昇進してしまった場合や成功を収めたりした場合、「あの人は自分が成果をあげるために私のお客さんをとった、成果を横取りした」などと悪者扱いして自分を被害者に見せることで傷を浅くしようとします。
また、話し合いの場での意見の相違を単なる考え方の違い、というふうに受け止めることができず、自分と違う意見を言う人に対して「私を攻撃している」という認識になりがちです。
もしあなたが被害者のふりをする自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人から攻撃されたら、過剰に反応しないことをお勧めします。
NPDの特性を知り、これはあなた個人に向けた攻撃ではなく、NPDの人が自分を守るために被害者の振りをしているだけなんだ、と思って気にしないことです。反応するとますます攻撃を強めてきますから、淡々と受け流し、なるべく相手にしないこと。場合によってはその場を立ち去りましょう。
話し合って解決しようとか事態を改善しようとか、わかってもらおう、と思うことは逆効果になることが多いです。あなたの傷をもっと深めてしまうことになりかねません。
その場は立ち去って自分の身を守ることを第一優先にしましょう。
あなたが健やかな明るい未来へ向かいますように。
NPDサバイバー回復コーチ
堂前宏美
References:
Sandra Silva, "Why Do Narcissistic Personalities Play the Victim?" Psych Central, 2021
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